実説 城谷怪談「家まで送って」
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ナレーター:
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城谷 歩
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著者:
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城谷 歩
このコンテンツについて
老若男女皆が楽しめる怪談語りを目指し、落語や講談にも似た独特な語り節、
ノスタルジックな世界観に定評がある城谷歩による怪談。
幼い頃から自身でも不思議な怪体験を数多く持ち、
更に聞き集めた種々の実体験を含めるとその数は数百にも及ぶ。
そうした現代の実話怪談、奇談の中から選りすぐりをお届けする。
内容紹介
「家まで送って」(22分)
現在四十五歳の寺田さんがまだ若かくやんちゃだった日のことを話してくれた。
当時茨城県の某所に住んでいたが、そもそも彼の住んでいた地域は毎年、割腹自殺、首つり、溺死体が頻繁に見つかるような場所だった。
だから本人の霊感というばかりでなく地場も影響していたんじゃなかろうかと……。
高校三年生、八月の暑い日だった。
悪の仲間と大勢連れだってバイクでひとしきり流した後、コンビニに立ち寄り、
近くにバイクを隠すと何するでもなくたむろしていた彼らの傍にいつ来たのか見知らぬ、
年頃十六、七の水玉のワンピースを着た少女がやってきて「バイクで家まで送って」と言ってきた。©2021 Wataru shirotani