茂木健一郎「脳と自己意識」、「スピリチュアリズム」、「ギャップ・イヤー」、「創造性と脳の関係」
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茂木健一郎
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時々会って話すアメリカ人がいる。彼はシンガポール在住なのだけれども、なぜか気が合って、学会で話したり、東京やシンガポールでお酒を飲んだり、いろいろな意見を交換する。 彼も脳科学や意識の問題が専門だけれども、いつも小難しい話ばかりしているわけではない。女性が「天使」になって飛んでワインを持ってくるバーが気に入って、連日通ったこともある。森羅万象、それこそ政治から経済まで、ありとあらゆることを話して、飽きることがない。 先日、彼が東京に来たとき、一緒に秋葉原を歩いた。メイドの格好をした女の子たちを見て、目を丸くした彼。もっとも、好奇心を抱いたのかどうか、はっきりとはしなかったが。 東京にも住んでいたことがあるという彼。秋葉原を散策した後、その流れでお気に入りだという神田の「やぶそば」に行った。お酒を飲みながら肴をつまんで、それからそばを食べた。(本文より) 茂木健一郎の「樹下の微睡み」はこちらから→http://yakan-hiko.com/mogi.html
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講演会などで、ときどき冗談めかして言うのだが、実は本当のことがある。 自分で何でもしなくちゃダメですよ。細かい手作業こそが、脳のアンチエイジングにとっては大事。だから、炊事や掃除などの家事は、積極的にやったほうがいい。 中曽根康弘元首相にお目にかかってお話した時のこと。すでに九十を過ぎていらして、それでもお元気。論理も明晰で、記憶もしっかりしており、当時のどこか頼りない首相と交代したほうがいいのではないかとさえ思われるほどだった。 中曽根さんは、細かいことまでぜんぶ自分でやっていた。若さを保つ一つの秘訣だろう。例えば、中曽根さんに著書をお送りすると、自らお礼のハガキを書いているのだという。中曽根さんほどの偉い方になると、秘書がみんなやってくれそうなものだが、それを敢えて自分でなさる。素晴らしい事だと思った。(本文より) 脳科学者茂木健一郎の原点ともいうべき書籍『生きて死ぬ私』の続編となるエッセイ「続・生きて死ぬ私」を連載したメルマガ茂木健一郎「樹下の微睡み」はこちらから→http://yakan-hiko.com/mogi.html
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モディリアーニの画集を初めて見たのは、確か小学校5年生くらいだったのではないかと思う。というのも、私は突然「絵を習いに行きたい!」と思い立って、親に頼んで通い始めたのだ。その教室に、確かそうだ、モディリアーニの画集があったのではないかと思う。 あの頃は、絵の個性なんてものはわかってはいなかったけれども、ひと目見て惹き付けられた。モディリアーニの特徴とも言える、面長の女性の肖像。その表情に、何とはなしに大人の成熟のようなものを感じて、密かにあこがれた。 モディリアーニは、才能に恵まれながら貧困の中で苦闘し、ボヘミアン的な生活を送るという、私たちが「芸術家」と耳にすると思い浮かべる一つの典型のもととなった。病気の中でのその悲劇的な死はセンセーショナルに報じられ、結果として作品が世に知られるきっかけになったという。。(本文より) 茂木健一郎の「樹下の微睡み」はこちらから→http://yakan-hiko.com/mogi.html
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