『3001』のカバーアート

3001

A Novel

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3001

著者: Arthur C. Clarke
ナレーター: Scott Brick
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このコンテンツについて

In 3001: The Final Odyssey, Arthur C. Clarke brings the greatest and most successful science fiction series of all time to its magnificent, stunningly unforeseen conclusion. As we hurtle toward the new millennium in real time, Clarke brilliantly - daringly - leaps 1,000 years into the future to reveal a truth we are only now capable of comprehending. An epic masterpiece at once dazzlingly imaginative and grounded in scientific actuality, 3001 is a story that only Arthur C. Clarke could tell.

©1998 Arthur C. Clarke (P)2012 Random House Audio
スペースオペラ ハードSF 冒険

3001に寄せられたリスナーの声

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Space Odysseyシリーズの完結編

まだサラリーマンだった20世紀末のころ英語の勉強の意味で米国で2001のビデオを買って観て、なんて難解なSFだろうと思っていました。特に"it's full of stars! "のあとは映像だけだとまったく意味不明でした。さらに、どこで観たのか記憶がないですが、2010のビデオも観て、これもなんだかよくわからない映画だと思っていました。すでに2010年を10年も過ぎた今、サラリーマンを引退していますが、プライムビデオで2001をまた観て、やっぱりわからないので、この一連のSFのなぞ解きをする気になりました。翻訳ではおもしろくないので、原文とAudibleでストーリーを追うことにしました。あまりメジャーなSFではないのか、2010、2064、3001の英語本はKindle版がないのでAmazonで古本やペーパーバックを購入しました。そのわりには、ドイツ語、スペイン語、中国語や日本語への翻訳があるのは不思議です。Audibleの英語版には2010がないので、あきらめてDVDを購入しました。2010の映画は原書にかなり近いですが、中国の宇宙船がソビエトより先に木星の衛星ヨーロッパに着陸するあたりは割愛されています。20世紀末の米国映画で中国の宇宙船に米国やソビエトの先を越されるのはまずかったかもしれません。
2001終盤の映像の謎は小説を読むとほぼ説明がつきます。年をとると文字が読みにくいのでAudibleは楽です。そのほかの謎のほとんどは、2064までに解き明かされているので、3001: The Final Odysseyの必然性はない気がしますが、続編があれば読みたいのは人情です。
物語は、2001でHALによって宇宙空間へ放り出されたFrank Pooleの遺体(?)が約千年後、Captain Chandlerによって回収され、地球の赤道上空に作られた空中都市で蘇生されるあたりから始まります。2001では、Frank Pooleは、最初に土星に(死体で)到達する(?)人類(これは作者のジョーク?)のはずでしたが、実際には宇宙空間をさまよっていたわけです。前半は、Pooleの千年後の世界での生活が書かれていて、それなりに興味深いです。後半でPooleは今はルシファーという恒星になった木星の衛星ヨーロッパに着陸し、2001での同僚David Bowmanと彼を宇宙に放り出したHALと再会します。彼らは物理的な実体はないですが、モノリスにインテリジェンスとして取り込まれて、よくわからない存在になっています。モノリスを太陽系に置いていったMaker(Firstborn)側の存在かというと、そうではなく、かつて所属していた側の存在というのが不思議なところです。彼らとPooleはBraincapという3001の時代の人類はみんな持っている(?)脳に直接つながるスマホみたいな装置で交信ができるようになります。2061では、Dr. Floydもモノリスに取り込まれているのですが、なぜか3001には登場しません。
Makerは450光年先あたりにいることになっていて、2001年に月でTMA-1が掘り起こされたころから、人類の様子をモニターしているのですが、その情報が先方に届くのに、450年かかります。ワームホールを使えばいいのにと思うのですが、Makerは宇宙に何万とあるインテリジェンス育成地域を観ていて忙しいので、そんなに急いで特定の星系の面倒をみなくても良いということでしょうか?
2x世紀の地球人は野蛮なので存在すべきでないとMakerが判断を下し、その指示がさらに450年ほどたって太陽系にあるモノリスに届きます。太陽かルシファーを超新星にしてクリーンアップしようとしたのでしょうか?それをBowmanとHalが察知しPooleに危機を伝えると、ヨーロッパ委員会はモノリスにトロイの木馬攻撃を仕掛けて危機を脱しようとします。プログラムなのか仕様書なのか不明ですが、その武器はタブレット(のフラッシュメモリー)に入れられてヨーロッパにいるHALに渡され(HALに手足があるんだろうか?)、人類は危機を逃れます。BowmanとHalおよびモノリスのプログラム(?)はタブレットに格納され、月にある危険物格納庫に保管されます。BowmanとHalの落ち着き先がわかったので、読者である自分も一安心です。Pooleは、まだ100年ぐらいは生きられるという設定になっています。
英語版なので、なにが起こったのかよくわからないところがありますが、月で発見されたモノリス:TMA-1, アフリカで掘り出されたTMA-ZEROおよびヨーロッパのGreat Wallは消え失せたことになっています。どこへ行ったんでしょうか?この状況が450年かかってMakerに伝わると、さらに450年後またモノリスがやってきて最後の審判を下すのか、いややっぱり人類は悔い改めているのでさらなる繁栄を許されるのか、作者はもう亡くなっているので作者自身による続編は書かれることはないです。
もとの英文が割とわかりやすく、ナレーションも日本人に聞き取りやすく良かったです。通勤電車で、Kindleで原文を読みながら、Audibleで朗読を聞くと英語の勉強に良いです。

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ありがとうございました。

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