-
サマリー
あらすじ・解説
ももたろう is one of the famous old tales in Japan. ももたろう means the peach boy. Listen and try to understand what is happening with the blooming man. The next episode will explain about this story. Look forward to it. Thank you for listening!! Script by https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18376_12100.html おじいさんとおばあさんは、それはそれはだいじにして桃太郎ももたろうを育そだてました。桃太郎ももたろうはだんだん成長せいちょうするにつれて、あたりまえの子供こどもにくらべては、ずっと体からだも大きいし、力ちからがばかに強つよくって、すもうをとっても近所きんじょの村むらじゅうで、かなうものは一人ひとりもないくらいでしたが、そのくせ気きだてはごくやさしくって、おじいさんとおばあさんによく孝行こうこうをしました。 桃太郎ももたろうは十五になりました。 もうそのじぶんには、日本にほんの国中くにじゅうで、桃太郎ももたろうほど強つよいものはないようになりました。桃太郎ももたろうはどこか外国がいこくへ出かけて、腕うでいっぱい、力ちからだめしをしてみたくなりました。 するとそのころ、ほうぼう外国がいこくの島々しまじまをめぐって帰かえって来きた人があって、いろいろめずらしい、ふしぎなお話はなしをした末すえに、「もう何年なんねんも何年なんねんも船ふねをこいで行くと、遠とおい遠とおい海うみのはてに、鬼おにが島しまという所ところがある。悪わるい鬼おにどもが、いかめしいくろがねのお城しろの中に住すんで、ほうぼうの国くにからかすめ取とった貴とうとい宝物たからものを守まもっている。」 と言いいました。 桃太郎ももたろうはこの話はなしをきくと、その鬼おにが島しまへ行ってみたくって、もう居いても立たってもいられなくなりました。そこでうちへ帰かえるとさっそく、おじいさんの前まえへ出て、「どうぞ、わたくしにしばらくおひまを下ください。」 と言いいました。 おじいさんはびっくりして、「お前まえどこへ行くのだ。」 と聞ききました。「鬼おにが島しまへ鬼おにせいばつに行こうと思おもいます。」 と桃太郎ももたろうはこたえました。「ほう、それはいさましいことだ。じゃあ行っておいで。」 とおじいさんは言いいました。「まあ、そんな遠方えんぽうへ行くのでは、さぞおなかがおすきだろう。よしよし、おべんとうをこしらえて上あげましょう。」 とおばあさんも言いいました。 そこで、おじいさんとおばあさんは、お庭にわのまん中に、えんやら、えんやら、大きな臼うすを持もち出だして、おじいさんがきねを取とると、おばあさんはこねどりをして、「ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ。ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ。」 と、おべんとうのきびだんごをつきはじめました。 きびだんごがうまそうにでき上あがると、桃太郎ももたろうのしたくもすっかりでき上あがりました。 桃太郎ももたろうはお侍さむらいの着きるような陣羽織じんばおりを着きて、刀かたなを腰こしにさして、きびだんごの袋ふくろをぶら下さげました。そして桃ももの絵えのかいてある軍扇ぐんせんを手に持もって、「ではおとうさん、おかあさん、行ってまいります。」 と言いって、ていねいに頭あたまを下さげました。「じゃあ、りっぱに鬼おにを退治たいじしてくるがいい。」 とおじいさんは言いいました。「気きをつけて、けがをしないようにおしよ。」 とおばあさんも言いいました。「なに、大丈夫だいじょうぶです、日本一にっぽんいちのきびだんごを持もっているから。」と桃太郎ももたろうは言いって、「では、ごきげんよう。」 と元気げんきな声こえをのこして、出でていきました。おじいさんとおばあさんは、門もんの外そとに立たって、いつまでも、いつまでも見送みおくっていました。