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サマリー
あらすじ・解説
ももたろう is one of the famous old tales in Japan. ももたろう means the peach boy. Listen and try to understand what is happening with the blooming man. The next episode will explain about this story. Look forward to it. Thank you for listening!! Script by https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/18376_12100.html 桃太郎ももたろうは、犬いぬと猿さるをしたがえて、船ふねからひらりと陸おかの上にとび上あがりました。 見みはりをしていた鬼おにの兵隊へいたいは、その見みなれないすがたを見みると、びっくりして、あわてて門もんの中に逃にげ込こんで、くろがねの門もんを固かたくしめてしまいました。その時とき犬いぬは門もんの前まえに立たって、「日本にほんの桃太郎ももたろうさんが、お前まえたちをせいばいにおいでになったのだぞ。あけろ、あけろ。」 とどなりながら、ドン、ドン、扉とびらをたたきました。鬼おにはその声こえを聞きくと、ふるえ上あがって、よけい一生懸命いっしょうけんめいに、中から押おさえていました。 するときじが屋根やねの上からとび下おりてきて、門もんを押おさえている鬼おにどもの目をつつきまわりましたから、鬼おにはへいこうして逃にげ出だしました。その間まに、猿さるがするすると高たかい岩壁いわかべをよじ登のぼっていって、ぞうさなく門もんを中からあけました。「わあッ。」とときの声こえを上あげて、桃太郎ももたろうの主従しゅじゅうが、いさましくお城しろの中に攻せめ込こんでいきますと、鬼おにの大将たいしょうも大おおぜいの家来けらいを引ひき連つれて、一人一人ひとりひとり、太ふとい鉄てつの棒ぼうをふりまわしながら、「おう、おう。」とさけんで、向むかってきました。 けれども、体からだが大きいばっかりで、いくじのない鬼おにどもは、さんざんきじに目をつつかれた上に、こんどは犬いぬに向むこうずねをくいつかれたといっては、痛いたい、痛いたいと逃にげまわり、猿さるに顔かおを引ひっかかれたといっては、おいおい泣なき出だして、鉄てつの棒ぼうも何なにもほうり出だして、降参こうさんしてしまいました。 おしまいまでがまんして、たたかっていた鬼おにの大将たいしょうも、とうとう桃太郎ももたろうに組くみふせられてしまいました。桃太郎ももたろうは大きな鬼おにの背中せなかに、馬乗うまのりにまたがって、「どうだ、これでも降参こうさんしないか。」 といって、ぎゅうぎゅう、ぎゅうぎゅう、押おさえつけました。 鬼おにの大将たいしょうは、桃太郎ももたろうの大力だいりきで首くびをしめられて、もう苦くるしくってたまりませんから、大おおつぶの涙なみだをぼろぼろこぼしながら、「降参こうさんします、降参こうさんします。命いのちだけはお助たすけ下ください。その代かわりに宝物たからものをのこらずさし上あげます。」 こう言いって、ゆるしてもらいました。 鬼おにの大将たいしょうは約束やくそくのとおり、お城しろから、かくれみのに、かくれ笠がさ、うちでの小こづちに如意宝珠にょいほうじゅ、そのほかさんごだの、たいまいだの、るりだの、世界せかいでいちばん貴とうとい宝物たからものを山のように車くるまに積つんで出だしました。 桃太郎ももたろうはたくさんの宝物たからものをのこらず積つんで、三にんの家来けらいといっしょに、また船ふねに乗のりました。帰かえりは行きよりもまた一そう船ふねの走はしるのが速はやくって、間まもなく日本にほんの国くにに着つきました。 船ふねが陸おかに着つきますと、宝物たからものをいっぱい積つんだ車くるまを、犬いぬが先さきに立たって引ひき出だしました。きじが綱つなを引ひいて、猿さるがあとを押おしました。「えんやらさ、えんやらさ。」 三にんは重おもそうに、かけ声ごえをかけかけ進すすんでいきました。 うちではおじいさんと、おばあさんが、かわるがわる、「もう桃太郎ももたろうが帰かえりそうなものだが。」 と言いい言いい、首くびをのばして待まっていました。そこへ桃太郎ももたろうが三にんのりっぱな家来けらいに、ぶんどりの宝物たからものを引...