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サマリー
あらすじ・解説
はなさかじじい is one of the famous old tales in Japan. はなさかじじい means the blooming old man. Listen and try to understand what is happening with the blooming man. The next episode will explain about this story. Look forward to it. Thank you for listening!! Script by https://www.aozora.gr.jp/cards/000329/files/3391.html むかし、むかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがありました。 正直(しょうじき)な、人のいいおじいさんとおばあさんどうしでしたけれど、子どもがないので、飼犬(かいいぬ)の白(しろ)を、ほんとうの子どものようにかわいがっていました。白も、おじいさんとおばあさんに、それはよくなついていました。 すると、おとなりにも、おじいさんとおばあさんがありました。このほうは、いけない、欲(よく)ばりのおじいさんとおばあさんでした。ですから、おとなりの白をにくらしがって、きたならしがって、いつもいじのわるいことばかりしていました。 ある日、正直おじいさんが、いつものようにくわをかついで、畑をほりかえしていますと、白も一緒(いっしょ)についてきて、そこらをくんくんかぎまわっていましたが、ふと、おじいさんのすそをくわえて、畑のすみの、大きなえのきの木の下までつれて行って、前足で土をかき立てながら、 「ここほれ、ワン、ワン。 ここほれ、ワン、ワン」となきました。「なんだな、なんだな」と、おじいさんはいいながら、くわを入れてみますと、かちりと音がして、穴のそこできらきら光るものがありました。ずんずんほって行くと、小判(こばん)がたくさん、出てきました。おじいさんはびっくりして、大きな声でおばあさんをよびたてて、えんやら、えんやら、小判をうちのなかへはこび込みました。 正直(しょうじき)なおじいさんとおばあさんは、きゅうにお金持ちになりました。 すると、おとなりの欲(よく)ばりおじいさんが、それをきいてたいへんうらやましがって、さっそく白(しろ)をかりにきました。正直おじいさんは、人がいいものですから、うっかり白をかしてやりますと、欲ばりおじいさんは、いやがる白の首(くび)になわをつけて、ぐんぐん、畑のほうへひっぱって行きました。「おれの畑にも小判がうまっているはずだ。さあ、どこだ、どこだ」といいながら、よけいつよくひっぱりますと、白は苦しがって、やたらに、そこらの土をひっかきました。欲(よく)ばりおじいさんは、「うん、ここか。しめたぞ、しめたぞ」といいながら、ほりはじめましたが、ほっても、ほっても出てくるものは、石ころやかわらのかけらばかりでした。それでもかまわず、やたらにほって行きますと、ぷんとくさいにおいがして、きたないものが、うじゃうじゃ、出てきました。欲ばりおじいさんは、「くさい」とさけんで、鼻(はな)をおさえました。そうして、腹立(はらだ)ちまぎれに、いきなりくわをふり上げて、白(しろ)のあたまから打ちおろしますと、かわいそうに、白はひと声(こえ)、「きゃん」とないたなり、死んでしまいました。 正直(しょうじき)おじいさんとおばあさんは、あとでどんなにかなしがったでしょう。けれども死んでしまったものはしかたがありませんから、涙(なみだ)をこぼしながら、白の死骸(しがい)を引きとって、お庭のすみに穴をほって、ていねいにうずめてやって、お墓(はか)の代(かわ)りにちいさいまつの木を一本、その上にうえました。するとそのまつが、みるみるそだって行って、やがてりっぱな大木(たいぼく)になりました。「これは白の形見(かたみ)だ」 こうおじいさんはいって、そのまつを切って、うすをこしらえました。そうして、「白(しろ)はおもちがすきだったから」といって、うすのなかにお米を入れて、おばあさんとふたりで、「ぺんたらこっこ、ぺんたらこっこ」と、つきはじめますと、ふしぎなことには、いくらついてもついても、あとからあとから、お米がふえて、みるみるうすにあふれて、そとにこぼれ出して、やがて、台所(だいどころ)いっぱいお米になってしまいました。