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火事とポチ(小学館の名作文芸朗読)
- 小学館
- ナレーター: 瀬戸 千花
- 再生時間: 34 分
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「僕」はあるとき、衝動に駆られてジムの絵の具を盗んだ。しかしすぐに知られて、大好きだった先生に言いつけられてしまった。恥ずかしさや後悔などが混じりただ泣き続けていた「僕」を、先生は優しく許してくれて、一房の葡萄をくださった。
「僕」は翌日学校に行くと、待っていたジムが手を引いて先生のところへ連れて行ってくれた。先生は一房の葡萄を分け与えてくださり、「僕」とジムは仲直りすることができた。
「僕」はあれから少し大きくなり、秋にはいつでも葡萄が美しく実るけれども、あの日葡萄をくださった先生の美しい手は、もうどこにも見つからない。
一房の葡萄は有島武郎の創作童話。子どもたちの誰もが持っている欲求や悲しみ、恥ずかしさといった気持ちを、有島本人の幼少期の体験に基づいて描写しています。
あのとき絵の具を盗んだりしなかったら…
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ある夜、僕はポチの鳴き声で目を覚ますと、お祖母さんが濡れた布を振り回していて、家が火事だと気づく。部屋を飛び出して両親を呼びに行き、隣のおじさんや近所中に火事を知らせに走りまわる。急に両親や妹弟が心配になり、来た道を夢中で戻る。そして近隣の家で、自分の家が焼けるのを見ながら夜を明かす。なんとか残った離れで暮らすようになるが、ぼくは行方不明になったポチを探し始める。