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サマリー
あらすじ・解説
なんと今回で50回目の配信となりました。
今回は(ゆるくやるつもりが結局深掘りしてしまいましたが…)、「労働とは何か?」という、誰もが関わる根源的な問いを、歴史を紐解きながら皆さんと一緒に考えていきたいと思います。
「お金のため(貨幣価値)」と「やりがいや貢献(社会的意義)」。現代の私たちは、働くことに対して様々な価値観が入り混じり、時に混乱したり、バーンアウトしたり、あるいは部下との1on1で価値観の違いに戸惑ったり…。こうした悩みの根っこには、実は、私たちが無意識のうちに受け継いできた、歴史的な「労働観」の変遷が深く関わっているのかもしれません。
このエピソードでは、そのルーツを探る旅の前編として、古代ギリシャ・ローマ世界、ユダヤ・キリスト教における「罰」としての労働、中世ヨーロッパの「祈る者・戦う者・働く者」という身分社会での労働、そして宗教改革による「天職」という概念の誕生まで、西洋の労働観の大きな流れを追います。さらに、それとは対照的に、古代から中世にかけての日本では、神道・仏教・儒教の影響の下で、労働が「神聖な営み」「功徳」「奉仕」「修行」として、どのように肯定的に捉えられてきたのかも見ていきます。
歴史を知ることで、現代の私たちが「当たり前」と思っている労働観が、決して普遍的なものではないこと、そしてそれがどのように形作られてきたのかを客観的(メタ認知)に捉えることができます。
マネージャーとして、多様な価値観を持つチームメンバーと向き合い、これからの「働く意味」を考える上で、きっと多くのヒントが見つかるはずです。
参考書籍:
📘 『仕事』(今村仁司 著)
📘 『なぜ私たちは燃え尽きてしまうのか』(ジョナサン・マレシック 著)