わたしの名は赤〔新訳版〕 上
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八木田 幸恵
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今までに幾人となく引き裂かれ、切りちぎられ、タタき付けられた女工や、幼年工の亡霊を嘲る響き……
このあいだ打ち砕かれた老職工の頭蓋骨を罵倒する声……
ずっと前にヘシ折られた大男の両足を愚弄する音……
すべての生命を冷眼視し、度外視して、鉄と火との激闘に熱中させる地獄の騒音……
私は、私の父親が頓死をしたために、無経験のまま、この工場を受け継がせられた……そうしてタッタ今、生れて初めての実地作業を指揮すべく引っぱり出された。
「ナアニ。やって見せる。児戯に類する仕事だ……」と、私は腕を組んだまま悠々と歩き出した。
「ウワッ。タタ大将オッ」という悲鳴に近い絶叫が私の背後に起った……又誰かやられたか……
夢野久作
日本の小説家、SF作家、探偵小説家、幻想文学作家。1889年(明治22年)1月4日-1936年
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わたしの名は赤〔新訳版〕 上に寄せられたリスナーの声
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総合評価
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ストーリー
- Amazon カスタマー
- 2021/08/29
文化の違いに戸惑う
トルコの作家の作品は過去に読んだことがない上、時代設定もかなり昔なので、共感するのが難しい。ノーベル賞作家の作品を知ることが出来たという意味では有意義で、それなりに面白く楽しめる。
ですが、やはりこの作品にも誤読がありました。額ずく(ぬかずく)をひたいずくと読まれていました。前回聞いた作品では一遍上人の時宗(じしゅう)をときむねと読まれてこけました。これまで誤読のない作品には出会っていないように思います。興醒めするのでもう少し丁寧に編集してほしいです。
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ありがとうございました。
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