『森鴎外「渋江抽斎」』のカバーアート

森鴎外「渋江抽斎」

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森鴎外「渋江抽斎」

著者: 森 鴎外
ナレーター: 大島 昭彦
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このコンテンツについて

弘前藩津軽家の侍医・考証学者であった渋江抽斎の伝記を調べるに至った過程と、彼の生涯を描いた伝記小説

「武鑑」収集の途上で抽斎の名に遭遇し、心を惹かれた鴎外は、その事跡から交友関係、趣味、性格、家庭生活、子孫、親戚にいたるまでを克明に調べ、生きいきと描きだす。
当時ほとんど未知であった抽斎の探索行がそのまま書き込まれるとともに、その妻・五百(いほ)をはじめとして、周辺人物も生き生きと描かれ、さらには抽斎没後の子孫の行く末にまで及んでいる。封建治下の文化人の安心立命の形がくっきりと浮かび上がり、森鴎外第一の傑作として世評が高い作品。

森鴎外
1862年(文久2年)島根県に生まれる。森家は津和野藩の典医を務めた。10歳の時、父と上京し、官立医学校に入るためにドイツ語を学ぶ。1873年、東京大学医学部に12歳で入学。卒業後は陸軍軍医副になり、東京陸軍病院に勤務し、ドイツの衛生制度を調べるためにドイツに留学。1889年「小説論」、翻訳戯曲を発表するなど軍医でありながら文筆活動をしていた。「陸軍省医務局長まで務めたが、1916年に退官。その後、東京国立博物館に就任。1922年に60歳で死去。©2022 PanRolling
アジア 文芸小説

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個人の疑問が一つの家族を蘇らせる

 鴎外先生は舞姫事件や脚気のクズエピソードばかり頭にくるけど、本作では家族愛も見せてくれる。

 武鑑を集めてふとした疑問からひとりの人物とその家族史を、新聞紙上にて読者参加型企画小説?として掘り出し調査報道するという類を見ない作品であり、放送大学の授業においても歴史調査の理想として紹介されている。

 個人的には五百(いお)さんが好きな人物。

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