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  • ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル

  • (幻冬舎新書)
  • 著者: 佐藤 大介
  • ナレーター: 柴野 嵩大
  • 再生時間: 8 時間 10 分
  • 4.3 out of 5 stars (51件のカスタマーレビュー)

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ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアル

著者: 佐藤 大介
ナレーター: 柴野 嵩大
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あらすじ・解説

世論調査では日本国民の8割が死刑制度に賛成だ。
だが死刑の詳細は法務省によって徹底的に伏せられ、国民は実態を知らずに是非を判断させられている。
暴れて嫌がる囚人をどうやって刑場に連れて行くのか?
執行後の体が左右に揺れないよう抱きかかえる刑務官はどんな思いか?
薬物による執行ではなく絞首刑にこだわる理由はなにか?
死刑囚、元死刑囚の遺族、刑務官、検察官、教誨師、元法相、法務官僚など異なる立場の人へのインタビューを通して、
密行主義が貫かれる死刑制度の全貌と問題点に迫る。
©DAISUKE SATO, GENTOSHA 2021 (P)2021 Audible, Inc.

ルポ 死刑 法務省がひた隠す極刑のリアルに寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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死刑廃止論側からの論点

基本的には、死刑制度への反対という視点から書かれた本。
とは言え、死刑廃止そのものについては、そこまで説得的ではないと感じた(残虐性や被害者、被害者家族の無念、加害者の自己中心的思考などがあり、軽々に賛成、とは思えなかった)。

ただし、死刑制度の密室性、情報開示の少なさなどについては初めて知ったし、無期懲役の仮釈放実態なども初めて知り、勉強になった。
この件も含め、日本は基本的に情報開示が少なすぎるので、この点は是非改めるべきだと感じる。

死刑制度については、非常に難しく、簡単に結論が出せないが、冤罪に関する部分以外では、廃止論は地に足がついていないようにも感じる。感情的には存置論になるが、とはいえ、やはり難しく、何かに祈りたくなってくる。

いずれにしても、死刑だけでなく、国家や人の尊厳について考えるきっかけを与えてくれる良書です。

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確かに知らなかった場面たちだが・・・

本文の、死刑囚や死刑を免れた無期懲役囚、その近辺の人物らの肉声は、確かにこれまで知られていなかった場面であり、そこにスポットライトを当てているのは画期的であった。実際に、それまでの死刑に対する一方的、平面的な理解とそれらを組み合わせて、そこから死刑を立体的に概念化することができた。その意味では大変有意義な内容と言える。
ただ、酷かもしれないが、死刑が執行されて良かったと考える被害者遺族のコメントなど、死刑賛成に反対する意見に更に反論する立場のリアルな姿も加えてほしいところであった。でないと、本文中の死刑賛成派が単に「理論的を装う感情論派閥」のような扱われ方をされているように映り、ややアンフェアに思えた(実際に死刑についてのシンポジウムの描写における、引用された死刑賛成派の発言内容は筆者によって正しく理解されているように思えないちぐはぐさで真意が理解しづらかった。)

いずれにせよ、死刑と言う重大であるにもかかわらず目立たないトピックについてじっくり思案するよいきっかけとなった。

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2023年 あとからわかる事もある

当時はわからなかった自民党が動かなかった理由が今ならわかる。

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情景の浮かぶナレーション

死刑制の賛否を論じる前に、まず実態を知ってもらおうという一冊。帯には「死刑賛成とこれを読んでも言えますか」とあるが、ここは煽り過ぎな印象。

袴田事件の話から始まるが、袴田さんが精神に異常を来して袴田巌を吸収した全能の神を自称していく描写に、死刑宣告後の収監生活の異常さを感じさせられる。

死刑制の維持はやむを得ないというのが日本での一般的な感覚だと思うが、海外との比較では随分事情が違うことが示される。日本と同様、死刑制が一部の州で続く米国は告知の時期、薬剤注射での執行などが全く異なるが、考えたこともなかった。

死刑囚のほか、刑務官や、牧師の苦悩が描かれるがいずれも考えたことのない視点で、想像するのも気が重く、つらい。ただ、絞首刑の根拠法が未だに明治時代のものであることから考えると、あまりに議論することが憚られてきてここまで来ていたのだと思う。

死刑囚の立場に寄るものが多いが、関係者への取材が尽くされていて、聞き応えがあった。音声は8時間以上あるが、ナレーションが自然で聞きやすい。ただあまりに情景が浮かんでくると心にダメージがあるので、休み休み聞くのが良し。

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中立な内容とは言えないが、死刑について考えるきっかけになった

「法務省がひた隠す極刑のリアル」というタイトルから、死刑がどのようなプロセスを経て執行されるのか? について勉強できると思って聴いてみました。
プロセスやそれに関わる人の話は前半のみで、後半は死刑制度の是非についての記述となります。
筆者がどのような立場に立つのか明記されていませんが、死刑制度の廃止を求めていると本書の構成から読み取りました。
一応、死刑制度賛成の立場の意見も記載されていますが、本当に「一応」という感じです。

死刑制度について深く考えるきっかけになってほしい、というのが本書執筆の動機のようで、実際に色々考えました。
私自身、これまでは無条件に死刑制度維持賛成派でしたが、本書をきっかけに冤罪の可能性と死刑に携わる刑務官の精神的負担を考えると、死刑に代わる刑罰の導入を条件に執行停止(廃止ではなく)に踏み切っても良いのかなと思うようになりました。

死刑に代わる刑罰として、仮釈放のない終身刑について言及されていますが、絶対的終身刑は死刑以上に非人道的であると主張する人々もいるんですね。知らなかったので勉強になりました。
これらの人々は、終身刑導入を条件に死刑を廃止したとしたら、次はその終身刑の廃止を目指しそう。警戒が必要と思いました。

再三にわたって、オウム真理教の元幹部ら13名の死刑執行について言及されていましたが、彼らの更生・矯正は無意味であり、社会復帰などは到底容認できません。
処罰感情や犯罪抑止とかよりも、死刑判決を受けるような凶悪事件を引き起こした人物が「社会復帰」するのが嫌なんです。更生なんかしなくていいし求めてない。
我が家の隣に住んでほしくないんです。
そこのところが、死刑廃止論者はわかってないです。

なお、日本の取り組みがいかに遅れているかという点を外国人に語らせる手法は、(話している内容の妥当性に関わらず)気に入りません。
現代の日本では、警察に犯罪現場で射殺される容疑者(犯人)というのはあまりいないと思いますが、死刑を廃止したと胸を張っている諸外国ではどうなんでしょうね?

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死刑囚と周囲の人間ドラマ

泣きました。被害者側のドラマを聞いても、泣くでしょう。
執行官など、新たな精神的被害者を生み出してまで、今の死刑制度を続けていく意味は何でしょうか。死んで終わりなんて楽で勿体ない、という意味で死刑反対でしたが、少し見方が変わりました。
犯罪は細かく報道されますが、死刑には透明性がありません。被害者に感情移入した無関係の人々が、死刑の現状を知らずに、死刑にしろと叫ぶ……。
裁判でも刑の執行でも、透明性があれば。冤罪を防ぎ、人々の建設的な議論が喚起されれば……

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教養本になっている

なかなかこの事実がわかっても行動できる人は限られているような気がする

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死刑賛成の意思が強くなった

作者は死刑反対に違いないが、描かれる事実は私の死刑賛成の意思を強くした。死刑囚が自己中過ぎる。都合がいいこと抜かしてるんじゃねぇと憤りさえした。特にアベック殺人事件の主犯。「生きて罪を償う」とか言ってるが、罪人自身の希望する罪の償い方で、それは残虐に人を殺した罪の償いになるのか?生存本能の思考の変換を「反省」と都合よく解釈しているだけに見える。

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加害者の人権はだけで良いのか?

死刑反対の云々の作品
死刑制度を考えるきっかけにはなるが…

冤罪はもっての他だが、
残忍な犯罪で死刑になっている加害者に酌量の余地は有るのだろうか…
被害者遺族の気持ちを思うとやるせなくなる
まずは残忍な犯罪の無い世の中になって欲しい

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死刑制度について詳しく知りませんでしたが、本書でこれまで知らなかった事が知れました。

自分自身、学生時代にも死刑制度について考えた事があった。
人間が人間に死という罰を下すことについて、考えれば考えるほど複雑な気持ちになる。
人は過ちを犯す生き物でもある。
角度を変えると、冤罪などの場合は、刑を下している側に過ちがある事になる。
それでも死刑という罰を受ける人が、これまでにもいたと聞く。
そういう問題も含め、死をもって償うという事が正しいのかおかしいのか難しい。
聞き終えてもなお正解が分からず複雑ではある。

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