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  • 或阿呆の一生

  • 著者: 芥川 龍之介
  • ナレーター: 斉藤 範子
  • 再生時間: 1 時間 3 分
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或阿呆の一生

著者: 芥川 龍之介
ナレーター: 斉藤 範子
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あらすじ・解説

『或阿呆の一生』(あるあほうのいっしょう)は1927年の芥川が亡くなった後に見つかった文章で、
51のごく短い断章から構成されています。
芥川が自身の人生を振り返って書き遺したものとされ、一種の自伝です。
「先輩」として谷崎潤一郎、「先生」として夏目漱石、発狂した友人として宇野浩二が登場します。

僕はこの原稿を発表する可否は勿論、発表する時や機関も君に一任したいと思つてゐる。
君はこの原稿の中に出て来る大抵の人物を知つてゐるだらう。
しかし僕は発表するとしても、インデキスをつけずに貰ひたいと思つてゐる。
僕は今最も不幸な幸福の中に暮らしてゐる。しかし不思議にも後悔してゐない。
唯僕の如き悪夫、悪子、悪親を持つたものたちを如何にも気の毒に感じてゐる。
ではさやうなら。 僕はこの原稿の中では少くとも意識的には自己弁護をしなかつたつもりだ。
最後に僕のこの原稿を特に君に托するのは君の恐らくは誰よりも僕を知つてゐると思ふからだ。
(都会人と云ふ僕の皮を剥ぎさへすれば) どうかこの原稿の中に僕の阿呆さ加減を笑つてくれ給へ。
昭和二年六月二十日 芥川龍之介 久米正雄君

芥川 龍之介
(1892年〈明治25年〉3月1日 -1927年〈昭和2年〉7月24日)
代々江戸城の茶室を管理し、将軍や大名に茶の接待をする「奥坊主」と呼ばれる職を務めた家柄に育ち、文芸や芸事への興味・関心を早くから持っていた芥川龍之介。
才気にあふれ、世話好きな性格は周りの人々を惹きつけ、たくさん悩みながらもよく笑い、よくしゃべる人だったそうです。
そんな芥川は、東京帝国大学に入学した翌年、高校の同級だった久米正雄らと共に第三次「新思潮」を創刊し、小説や翻訳を発表しました。
次いで第四次「新思潮」を創刊の際に掲載した『鼻』が夏目漱石に認められ、文壇に登ることとなりました。
その後新聞社に入社し、記者としてではなく専業作家として意欲的に執筆活動を続けました。
芥川は、漱石や森鴎外から文体や表現の影響を受けたり、キリシタンもの、江戸を舞台にしたものなど題材に応じて文体を変えたりと、意識的な小説の書き方をしていました。
また、鈴木三重吉により創刊された児童雑誌「赤い鳥」には、初となる童話作品『蜘蛛の糸』を発表、その後も同雑誌を中心に童話作品を相次いで発表し、幅広く作品を世に残しています。
©2022 PanRolling

或阿呆の一生に寄せられたリスナーの声

総合評価
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自伝的小説

芥川の自伝的小説であるといわれていますよね。先生は夏目漱石、先輩は谷崎潤一郎。いろいろ女性との関係もあったようで。芥川という人物を知る上でも楽しめる小説。

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世界を堪能できました

芥川龍之介の作品の世界を堪能できました。聞けてよかったです。

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面白い

1つ1つの章が短いので聴きやすく、人生のちょっとした風景を切り取ったような描写が面白いです。
私は特に七章の「画」が好き。

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芥川龍之介の人間関係がわかる

谷崎潤一郎は芥川龍之介の先輩なんだ!
夏目漱石は先生だとは知ってましたが、
著名な作家同士の付き合いがわかる面白さもあります。

また、自殺前の芥川龍之介の心理を綴った曝露本?でしょうか…。

雰囲気のある声のナレーターさんで良かったです。

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芥川の一生?

物語に当時の芥川を重ね合わせているような感じでしょうか。

かなり広い人間関係が描かれていたので、聴いてる以上の話の大きさを感じました。

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実在の人物

モデルがいるという事で、それぞれのモデルの解説も読みながら聞きました。
聴きながら別のことができるのは、まさにオーディブルのいいところですね。

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短くても心に残る


冒頭の「最も不幸な幸福」という状況は文字にすると不可解であるが、語りを聴くと何となく気持ちが掴める気がする。

夜明けが好きです。

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「実録」感

昔あった、再現ドラマを用いて人の生涯を紹介する番組のナレーションみたいだなと思いました。あまり詳しくなかったので、芥川が何を考えどう生きてきたのかを知れて面白かったです。

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芥川の自伝?

登場人物を理解すると、とても面白い話。芥川という人の人生が見えて親近感?が湧く。

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