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斜陽

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斜陽

著者: 太宰 治
ナレーター: 斉藤 範子
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このコンテンツについて

<内容紹介>

日本が戦争で無条件降伏をした年の十二月。かず子と母は東京の西片町の家を捨てて、伊豆の山荘へ引っ越してきた。戦争が終わって世の中が変わったことで、貴族だったかず子の家の経済状況は途端に悪くなってしまい、それまで世話してくれていた叔父の勧めで決めたのであった。

母はかず子を大いに頼りにしていた。伊豆へ越す前夜、母は「かず子がいるから自分は伊豆へ行くのだ、かず子がいなければこのまま死んでしまいたい」と言い、激しく泣いた。それは夫を亡くした時も、かず子が嫁に行くときも見せたことの無かった弱々しい態度だった。

支え合いながら生き続ける二人であったが、伊豆に移り住んでからというもの、母の体調は日に日に悪くなり、やがて寝たきりでいるようになってしまう。

そんな中、戦地に赴いたまま生死不明になっていた弟の直治が帰還する。
母も直治の帰還を喜ぶが、彼は戻って以来、流行作家・上原のもとに入り浸って酒に溺れて遊び歩く日々を送るのだった……

戦後まもない激動の時代、滅びゆく人々と生きゆく人々を描いた太宰治の代表作。

<太宰治(だざい・おさむ)>

津軽の大地主の六男として生まれる。共産主義運動から脱落して遺書のつもりで書いた第一創作集のタイトルは「晩年」(昭和11年)という。この時、太宰は27歳だった。その後太平洋戦争に向う時期から戦争末期までの困難な間も妥協を許さない創作活動を続けた数少ない作家の一人である。戦後『斜陽』(昭和22年)は大きな反響を呼び、若い読者をひきつけた。
代表作に『人間失格』『走れメロス』『ヴィヨンの妻』などがある。
©2019 PanRolling
アジア 文芸小説

斜陽に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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女性は強い

貴族の没落と恋愛のおはなし。
貴族からゆるやかに転落し、母は病で亡くなり、、、と希望がなくなっていきますが、
かず子は「私、いま幸福よ」と周りがどう思うと、かず子自身は幸せだといいます。
女性のナレータさんが強い心のかず子を見事に演じていると思いました。

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ゆっくり堕ちていく

貴族が没落していく中で、強い精神であったり生き方であったりが、カッコイイなと思ってしまった。

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貴族のプライドと女性の強さ

貴族というと華やかな部分がイメージの大半を占めるけど、没落してしまった中でどう生きていくか、何を考えていたかが覗けて面白かったです。

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愚かな恋心


タイトルと物語のリンクしているところが素敵でした。弟は姉のように強くなれず自殺してしまいますが、自分を受け入れて生きて欲しかったです。

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繊細

母の所作の描写や、女性の心情など、太宰の繊細さが散りばめられている印象。
ナレーションの表現力も素晴らしいと思いました。

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文章

物語自体は長いが美しい文章。聞くことによって自分で読むのとは一味違うものを感じられた。

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