日本文化私観
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ナレーター:
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景浦 大輔
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著者:
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坂口 安吾
このコンテンツについて
「伝統」や「国民性」と呼ばれるものには欺瞞が隠されている。自分に合っていない習慣や伝統でも、あたかも望んでいたことのように背負わなければならない。
外国で行われていたことが日本人に合うことも有り得るし、日本で始まった文化が外国人に相応しいこともある。恰幅のよい外国の男たちの和服姿は、貧弱な体躯の日本人よりも立派に見えるにきまっているのだ。
坂口安吾(さかぐち・あんご)
小説家。新潟市西大畑町に生まれる。幼稚園の頃より不登校になり、餓鬼大将として悪戯のかぎりを尽くす。1926年、求道への憧れが強まり、東洋大学印度哲学科に入学するも、過酷な修行の末、悟りを放棄する。1930年、友人らと同人雑誌「言葉」を創刊。1946年、戦後の本質を鋭く把握洞察した『堕落論』『白痴』の発表により、一躍人気作家として表舞台に躍り出る。戦後世相を反映した小説やエッセイ、探偵小説、歴史研究など、多彩な執筆活動を展開する一方、国税局と争ったり、競輪の不正事件を告発したりと、実生活でも世間の注目を浴び続けた。1955年、脳溢血により急死。享年48歳。©2022 PanRolling
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昭和初期に活躍した「無頼派」の代表的作家である坂口安吾の評論作品。初出は「文学季刊」[1946(昭和21)年]。共同体的な規範から逃れ「堕落」する姿勢こそ、戦後日本人に必要な姿勢だと説いた
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半世紀以上も前に放たれた安吾からのメッセージ。 天皇制、武士道、戦争、政治…。 既存の道徳に向かい、安吾の視線は常に本質を見抜こうとする。 生々流転、無限なる人間の永遠の未来に対して、我々の一生などは露の命であるにすぎず、その我々が絶対不変の制度だの永遠の幸福を云々し未来に対して約束するなどチョコザイ千万なナンセンスにすぎない。我々の為しうることは、ただ、少しずつ良くなれということで、人間の堕落の限界も、実は案外、その程度でしか有り得ない。人は無限に堕ちきれるほど堅牢な精神にめぐまれていない。何物かカラクリにたよって落下をくいとめずにいられなくなるであろう。そのカラクリをつくり、そのカラクリをくずし、そして人間はすすむ。堕落は制度の母胎であり、そのせつない人間の実相を我々は先ず最もきびしく見つめることが必要なだけだ。 戦後日本の思想に多大な影響を与えた「続堕落論」をオーディオ化!
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『人生案内』 主人公の虎二郎は、新聞の「身の上相談」の熱狂的な愛読者であり、投書マニアである。悩みをでっち上げては投書を繰り返す。貧乏になっても投書がやめられない。「パチンコに凝るとか競輪に凝るというのもこれも始末にこまるであろうが津々浦々に同類があまたあってその人間的意義を疑られるには至らないが、当年三十八の人生案内狂、ついにチョビヒゲを生やすという存在はいかにも奇怪だ。」(本文引用)。虎二郎とその妻がむかえる結末とはいかに。さすが坂口安吾と思わせる、悲喜劇『人生案内』。未読の方も、すでに読んだことのある人も,オーディオブックで『人生案内』をぜひお楽しみください。 本作品は発表時の未熟な時代背景から、今日の社会では一般的でなく、不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品のオリジナル性を最大限に尊重し、なるべく当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。
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『悪妻論』 時代の異端児であり無頼派を代表する作家・坂口安吾が、良妻はもらうな!悪妻をもらえ!と自身のこだわりを交えた夫婦論を面白可笑しく綴る。他にも安吾は、遊ぶことの好きな女は、魅力があるに決まっている。だから自分は悪妻をもらいたいと言いながらも、悪妻と言っても知性のない悪妻はだめだと言い放つ。では、果たして日本の男性は良妻と悪妻をどちらをもらえば幸せになれるのか!?
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『男女の交際について』 「男女の交際とても、人生万事元は一つで、まず己れを知る生活から始まらなければならない。」(本文引用)と、説いた無頼派作家・坂口安吾は、恋愛や人生というものは結局最後は一人になってしまう孤独なものだと断言する。人はいかにして自らの人生を生きていくかを考えながら日々生活をしなければならない。それは若者たちによって美化され、大人たちによって現実の虚空へと変わってしまう。坂口安吾独自の感性が生きる、日本人としての恋愛観、人生観を綴った作品。 本作品は発表時の未熟な時代背景から、今日の社会では一般的でなく、不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品のオリジナル性を最大限に尊重し、なるべく当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。
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もし、今の文化を捨てることを堕落と呼ぶのであれば、堕ちきってしまえばいい。
逆説的な表現で敗戦直後の人々に衝撃を与え、絶大な支持を得た作品が朗読で今よみがえる。
著者: 坂口 安吾
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豊島与志雄「白藤」坂口安吾「アンゴウ」-Wisの朗読シリーズ(64)―“終戦の夏”に読みたい小品選(2)
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坂口安吾のエッセイ
ずけずけと物言う安吾にすっきり共感します。
無駄を省いた合理主義に納得いくこともありますが、
それでは味気ない、寂しいものかなと思うこともあります。。。
落ち着きのある声のナレータさんが良かったです。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
あなたはこのレビューを報告しました!
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- がんちゃん
- 2022/12/09
スパッと言い切る
納得出来るところもあり、何故?と思うところもある。けどまぁ、ここまで言い切る坂口安吾は面白い。
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- kips
- 2023/11/30
日本文化とは、芭蕉の俳句のようなもの
4回位聞き返しました。舞妓と猪とか、曲馬団の娘の話とか、差し挟まれるエピソードが面白いので、そちらに気を取られて、話の骨子を理解するのに時間が掛かってしまったからです。
用の美とでもいうような、必要、実質的なものに安吾は美を見出だすんですね。
[龍安寺の石庭や茶の湯は、自然の雄大さやワビサビを、究極に削ぎおとした美で表現したようでいて、その作為がいやらしい。芭蕉は人工の庭を捨て、自然の中に言葉で庭を作った。意味を持たせた木や石でなく、直接な自然や直接な観念のみを用いて、美を打ち立てた]という様な内容が有りましたが、日本の文化とは、芭蕉の俳句であるというのは、膝を打ちました。
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ナレーション
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ストーリー
- Amazon カスタマー
- 2023/03/18
極端
本人の性格と時代からでしょうが、日本文化なんてたまたま、生活に必要なものが美しい、という内容になっています。
自由はそうたやすいものではない、家に帰って親や妻がいなくても自由ではない。
なら、突き進めばいい、銀座に繰り出せばいい!
1942年に出たもののようです。当然、突き進んだヒトラーや日本がどうなったのかを著者は知りません。合理的に突き進んだ先に何が残るのか。そこにこそ(日本)文化の真価があるのでは、と逆に思わされました。
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