『赤ひげ診療譚』のカバーアート

赤ひげ診療譚

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赤ひげ診療譚

著者: 山本 周五郎
ナレーター: 西村 健志
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このコンテンツについて

<内容紹介>


山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。 その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。



<あらすじ>


幕府の御番医という栄達の道を歩むべく長崎遊学から戻った保本登は、小石川養生所の“赤ひげ”とよばれる医長・新出去定に呼び出され、医員見習い勤務を命ぜられる。それは、許嫁の天野ちぐさが登を裏切ってしまい、娘の不貞を恥じた天野源伯の手回しによるものだった。 御番医に任じられる約束を反故にされたこと、長崎で得た最新の医学知識を医長の新出に全て無条件で差し出すことなど、登は全てが不満だった。ささやかな抵抗として登は、養生所の規則やそれを決めた新出に逆らい続けるが、その一見乱暴な言動の底に脈打つ強靱な精神に次第に惹かれてゆく。


「狂女の話」「駆込み訴え」「むじな長屋」などの八遍からなる、患者との葛藤を描いたヒューマンストーリー。


<収録内容>


狂女の話


駈込み訴え


むじな長屋


三度目の正直


徒労に賭ける


鶯ばか


おくめ殺し


氷の下の芽


<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)> 1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。

(c)2018 Pan Rolling
アジア 文芸小説

赤ひげ診療譚に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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山本作品初読ですが

最終章の師弟のやりとりに涙。
映画は幾度も観ましたが、原作も手に取ろうと思う。
山本氏のファンになりました。

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    4 out of 5 stars

満足のいく箸休め

肩肘をはることなく、すらすらと話に流されることができる。
かといって退屈ということはまったくなく
ひとつひとつの話、その話のつながりを楽しみながら聴くことができる。

時代がかった話だからか、男性ナレーションによる女性の言葉であっても
違和感を覚えることがない。

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  • ナレーション
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若い医師の成長

長崎から戻ってきたが、許婚とのあいだの揉め事で、貧乏人ばかりを相手にしている診療所に嫌々ながら勤めることになったのぼる。貧しい患者やいわくのある患者と関わるにつれて彼も変わってゆく。ひとつひとつの話は短く、謎解きの要素があってグイグイ引き付けられるものの、辛い話も多くて、気持ちがふさがってしまった。

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    5 out of 5 stars

時代が変わっても医師と行政の構図

強きを挫き弱気を助ける医者と、養生所の経費をつまらない理由で削減し、指図ばかりする幕府の構図が面白かった。

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