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山本周五郎「日日平安」
- ナレーター: テルヤン
- 再生時間: 1 時間 49 分
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あらすじ・解説
<内容紹介>
山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。
その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。
<あらすじ>
井坂十郎太を呼び出した浪人者は妙な男だった。
なんでも切腹をしたいので懐紙がほしいのだという。十郎太が懐紙を渡して立ち去ろうとすると、今度は腹を切る際の介錯を頼みたいという。十郎太があっさり受け入れると、男は狼狽して本音を明かした。空腹で死にそうなので、金を無心したいのだという。まだ納得はいかないながらも懐を探った十郎太は、これから江戸に帰るにもかかわらず、紙入を叔父の家に置いてきたことに気付く。十里あまり戻って叔父の家に行こうとする十郎太に、男は「一緒に行きましょう」という。
男は立ち寄った茶店で自分は菅田平野だと名乗る。菅田は国元の家老・陸田に不満を持っていた。「日々平安」を第一に百姓や町人の困窮の声に耳を貸さないのだという。だが決行の前に事が勘付かれたのか、菅田は江戸に帰るよう言われたらしい。話を聞いて正義感を燃やす十郎太と、困窮した現状を打破するために十郎太を利用しようとする菅田。その思惑の行方は……
<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)>
1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。
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その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。
<あらすじ>
前職が辞任し、新しい町奉行に江戸から望月小平太が着任することとなった。
しかし、予定の日になっても新任町奉行の望月は着任しなかった。書役が記すには、望月小平太の江戸での評判は悪く、武芸には長じているものの素行には問題があるという事らしい。しかし、その悪評は望月の着任が決まって間もなく広まったものであり、大目付であり、望月とも長年親しくしていた堀郷之介に頼んで、仕事をしやすくするために望月がわざと広めさせたものであった。
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その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。
<あらすじ>
寛文五年の秋のある日、徳川光圀の元へ、士官を頼むために訪れた五百旗五郎兵衛という浪人がいた。執事の鈴木主税が応対し、銀子を渡して帰そうとしたが、ひどく落胆した五郎兵衛は庭を借りることを願い、そこで腹を切った。五郎兵衛が士官を頼む際に、己の技芸を申し立てず、自分に八つの子があり、その子と共にお役に立ちたい所存だと言っていたことを聞いた光圀は、自身の不明を悟り、五郎兵衛の遺族を探すが、見つからなかった。
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