エピソード

  • 一夜語Podcast~2024年9月前半の星空~
    2024/08/27

    2024年9月前半から後半にかけての星空案内です。


    0:25

    9月9日に土星が衝(しょう)となります。外惑星が太陽と正反対の方向に来た時で、地球との距離が最小=見かけの大きさが最大となり、この頃は一晩中見えているので観察の好機です。


    2:50~

    9月17日が中秋の名月。「ちゅうしゅう」という言葉には中秋と仲秋の二種類ありますが、仲秋は旧暦8月の一か月間をいい、中秋は旧暦の秋である7,8,9月のど真ん中、8月15日を指します。8月15日の月を愛でるお月見は、中秋の名月です。


    5:25~

    夏の大三角とさそり座はどちらも夏の代表的なものですが、見えている期間は異なります。星空が巡る中心である天の北極に近いほうが長い時間・期間見えるので、北寄りの夏の大三角より、南寄りのさそり座は短い間しか空に出ていません。もし北緯90度、北極点で空を見上げたならば、天の北極が頭の真上となり、すべての星は昇り沈みすることなく地平線に平行に回って見えるはず。そんな幻想的な世界を想像しながら星空を見上げてみては。


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    9 分
  • 一夜語Podcast~2024年8月後半の星空~
    2024/08/12

    2024年8月後半から9月前半にかけての星空案内です。


    8月20日が満月、カレンダーにもそう書いてあるものがあります。日で考えると間違いはありませんが、より正確には太陽と月の見かけの方向が180度になった時(黄経差)が満月であり、この日は3:26です。ということは、20日の日没後に昇る月は満月からすでに半日以上経った欠け始めた月。対して前日19日の月は満月数時間前で、よりまん丸に近い月です。


    夏の大三角のあたりには小さな星座が潜んでいます。こぎつね座、や座、いるか座。明るい星はありませんが、弓矢の矢の形や、ダイヤマークにしっぽを付けたようないるか座の姿はよくわかります。天の川をたどった先の いて座や たて(盾)座のあたりは、双眼鏡を向けるとたくさんの星だけでなく星団や星雲もみつかり、面白く観察できます。


    日没後の東の空に、太陽系の第6惑星、土星が昇ってきます。土星を取り巻く環は、近年は傾きが浅くなり細く見えます。観察シーズンを迎えた土星、ご家庭に望遠鏡があれば確認できるかチャレンジしては。


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    9 分
  • 一夜語Podcast~2024年8月前半の星空~
    2024/07/27

    2024年8月前半から後半にかけての星空案内です。


    8月7日は月遅れの七夕、郷里北海道の旭川では、この日に子供たちが家々を回ってろうそくをもらうという「ローソク出せ」という行事がありました。

    〽ろうそく出せ出せよ、出さないとかっちゃくぞ、おまけに食いつくぞ。(※かっちゃく=ひっかくの意の北海道弁)


    さそり座を踏みつけるように、大きな へびつかい座が南の空に見えています。医者のアスクレピオスが大きな蛇を持つ姿、飛び出た蛇は へび座(頭)、へび座(尾)と二つに分かれています。


    8月12~13日にペルセウス座流星群がピークを迎えます。夜半から明け方にかけてが多くみられる時間帯、シートやキャンプベッドなどに寝転がってじっくり見ていると、一時間に数十個の流れ星が観察できるかもしれません。安全には十分気を付け、存分に夏の夜空を楽しんでみては。

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    9 分
  • 一夜語Podcast~2024年7月後半の星空~
    2024/07/12

    2024年7月後半から8月前半にかけての星空案内です。


    7月中旬から下旬、日が暮れた後の西の低空で太陽系の第一惑星・水星が観察できます。薄明りの残る低いところなので見つけづらいですが、双眼鏡があると探しやすいでしょう。


    夏の大三角も空の高いところに昇ってきました。こと座のベガ、わし座のアルタイル、はくちょう座のデネブの3つの星で作ります。3つの星がどの名前か、見分けられますか。


    ジョバンニとカムパネルラの二人が銀河鉄道に乗って天の川を旅する、宮沢賢治の作品「銀河鉄道の夜」には、はくちょう座のアルビレオやさそり座など多くの天体や星座が登場します。なかでもさそり座のアンタレスは、バルドラの野原に住んでいた一匹のサソリにまつわるエピソード、「蠍の火」。まだ読んだことがない方はぜひ、また読んだことがある方も今一度、物語をたどりながら夏の夜空を散歩してみては。

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    9 分
  • 一夜語Podcast~2024年7月前半の星空~
    2024/06/27

    7月7日は七夕。旧暦で考える伝統的な七夕の日は今年、8月10日にあたります。


    水星が7月22日に東方最大離角となり、中旬~下旬に日没後の西空で観察チャンスです。高度が低いので、よく開けたところで探しましょう。


    北の空には、こぐま座を取り巻くように長い体をもった「りゅう座」が伸びています。α星トゥバンは5千年ほど前の時代には北極星の役割を担っていました。地球の地軸が首振りをすることで天の北極の位置が移ろうことを歳差(さいさ)といいます。1万2千年ほどたつと、ベガが北極星に。このころには北緯35度付近でもみなみじゅうじ座が見えるようになっているはずです。長い時間をかけて変化していく星空を想像してみては。



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    9 分
  • 一夜語Podcast~2024年6月後半の星空~
    2024/06/12

    宵空には2つの0等級の星、うしかい座のアークトゥルスと、こと座のベガが目立ちます。


    うしかい座の隣にあるかんむり座。普段は10等級で見えない かんむり座T星は、約80年ごとに爆発を起こして明るくなる再帰新星です。予測では今年9月ころまでに新星爆発を起こし、2~3等級の明るさで見えるといいます。普段から かんむり座を見慣れておいて、いざ新星のニュースを耳にしたら違いを確かめてみましょう。


    ヘルクレス座の腰あたりにある球状星団M13。半世紀前の1974年にアレシボ・メッセージと呼ばれる知的生命体へ向けた電波の信号が送られたことがあります。この星団までの距離は約2万5千光年、一回の往復の通信でも5万年かかります。星の見えない夜は今も宇宙を旅する宇宙人に向けたメッセージを想ってみては。


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    8 分
  • 一夜語Podcast~2024年6月前半の星空~
    2024/05/27

    日が長い時期です。北西の空に傾き始めた北斗七星から春の大曲線をたどってみつかるスピカ(おとめ座)。南東の空から昇ってくるアンタレス(さそり座)。この二つの一等星の間には、てんびん座があります。


    6月21日が夏至です。22日が満月ですが、夏至の頃の満月はちょうど冬至の頃の太陽があるあたり。つまり夜が更けても空の低いところにあります。しかも月の道筋・白道(はくどう)の傾きによって、近年はさらに低い満月となっています。少し夜更かしをして、短夜の満ちた月を眺めてみては。


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    7 分
  • 一夜語Podcast~2024年5月後半の星空~
    2024/05/12

    宵の空では春の目印がいくつもたどれます。北斗七星の柄のカーブから伸びる「春の大曲線」。見つけたアークトゥルスとスピカに、しし座のデネボラを加えて「春の大三角」。さらにりょうけん座のコル・カロリを足すと「春のダイヤモンド」。


    星座を作る星=恒星の色は、表面の温度で決まります。色味の違いにも注目しながら星空を眺めてみては。


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    7 分