『山本周五郎「菊千代抄」』のカバーアート

山本周五郎「菊千代抄」

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山本周五郎「菊千代抄」

著者: 山本 周五郎
ナレーター: 斉藤 範子
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このコンテンツについて

<内容紹介>
山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。
その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>
牧野越後守貞良の第一子として生まれた菊千代は、自身の体の異常を否応なく意識させられた。
「やあ、若さまのおちんぽはこわれてらあ」
それは六歳の時、池の魚を捕まえようとして袴を脱ぎ、池の中へ入った時、菊千代の前に回った一人がこう叫んだのだ。この時のことは、菊千代の記憶に暗い影を落としていた。
それからも他の男子との差異を感じたり、扱いが不自然なことを察しながらも、菊千代はその「違い」を秘めながら育っていった。
そして、十五歳の年の晩秋、菊千代は乗馬の最中に失禁した。だが、それはただの失禁ではなかった。吐き気や腹の痛みを伴ったそれは、菊千代が女であることを示すものだったのだ。 真実を知った菊千代はまる十日の間引きこもって誰にも会おうとしなかった。「家のためにそうしなければならなかった」という乳母の言葉も聞こうとしなかった。自分以外にはわからない絶望的な孤独感に菊千代は陥ってしまうのだった……

<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)>
1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。

©2018 PanRolling
アジア 文芸小説

山本周五郎「菊千代抄」に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ナレーション
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ストーリー
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