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雨の山吹

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雨の山吹

著者: 山本 周五郎
ナレーター: 斉藤 範子
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このコンテンツについて

<内容紹介>

山本周五郎は「文学には“純”も“不純”もなく、“大衆”も“少数”もない。ただ“よい小説”と“わるい小説”があるばかりだ」を信念とし、普遍妥当性をもつ人間像の造形を生涯の目的とした作家で、時代小説を中心に沢山の作品を残しています。 その作風は今なお古臭さを感じさせず、繊細に描かれた人の心の機微や人情に、思わず笑わされたり、胸を打たれたりする魅力に溢れています。

<あらすじ>

又三郎は、兄の兵庫がゆうべ珍しく酒をたしなんだことに驚いていた。病床の兵庫は四五日眠れずにいたところに、いやなことがあったのだという。又三郎が事情を尋ねると、兵庫は枕の下から封書を出して、黙って又三郎に渡した。それは妹の汝生からのものであった。
その内容はこうであった。「この度の縁談で色々心配をかけたが、自分はどうしても嫁に行けない。相手が悪いのではなく、自分の方にその理由がある。孤児であった自分を引き取って肉親のように可愛がってくれた両親にも兄たちにも申し訳が立たないので、死ぬ決心をした」というものであり、すなわち遺書であったのだ。
二人は汝生の嫁に行けない理由というのを考えたが、どうしても思い当たることはなかった。悩んだ末に二人は汝生が封書の裏に書いていた「小松町柊屋」というのを手掛かりに、汝生がいるであろう小松へと旅立つのだが……

<山本周五郎(やまもと・しゅうごろう)>

1903~67年。小説家。山梨の生まれ。本名・清水三十六(さとむ)。名は生まれ年からつけられ、筆名は東京で徒弟として住み込んだ質屋「山本周五郎商店」にちなんだ。20代前半に作家活動を始め、39歳の時『日本婦道記』が直木賞に推されたが受賞辞退。その後も多くの賞を固辞する。江戸の庶民を描いた人情ものから歴史長編まで作品は数多い。代表作には、「樅(もみ)ノ木は残った」「赤ひげ診療譚」「おさん」「青べか物語」「さぶ」などがある。1987年9月には、「山本周五郎賞」が新潮文芸振興会により設定された。©2019 PanRolling
アジア 文芸小説

雨の山吹に寄せられたリスナーの声

総合評価
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ストーリー
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