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檸檬
- ナレーター: 水野 晶子
- 再生時間: 22 分
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あらすじ・解説
梶井 基次郎(かじい もとじろう、大阪生まれ、1901年 - 1932年)。志賀直哉に影響を受け、簡潔な文体と詩情溢れる作品を残したが、結核のため31才の若さで亡くなった。
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陰と陽
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作風とナレーションがとても良く合致していると思います。
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1926年に同人誌『青空』にて発表された耽美的名作。月光の下、影と自己との境目を見失った若者が遂げた生と死の物語。お手紙によりますと、あなたはK君の溺死について、それが過失だったろうか、自殺だったろうか、自殺ならば、それが何に原因しているのだろう、あるいは不治の病をはかなんで死んだのではなかろうかと様さまに思い悩んでいられるようであります。そしてわずか一ひと月ほどの間に、あの療養地のN海岸で偶然にも、K君と相識ったというような、一面識もない私にお手紙をくださるようになったのだと思います。私はあなたのお手紙ではじめてK君の彼地かのちでの溺死を知ったのです。私はたいそうおどろきました。と同時に「K君はとうとう月世界へ行った」と思ったのです。どうして私がそんな奇異なことを思ったか、それを私は今ここでお話しようと思っています。それはあるいはK君の死の謎を解く一つの鍵であるかも知れないと思うからです。
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―その檸檬の冷たさはたとえようもなくよかった。 その頃私は肺尖を悪くしていていつも身体に熱が出た。 その熱い故だったのだろう、握っている掌から身内に浸み透ってゆくようなその冷たさは快いものだった― 得体の知れない不安に心をおさえつけられ、好きであった音楽や丸善に辛抱がならなくなる。誰もいないところへ逃れたいと願い彷徨い歩いていた折、以前から好きであった暗い果物屋に珍しく並んでいた檸檬を目にする。ただひとつだけ買ったその檸檬は、不思議と心の不安を和ませ、心を幸福な感情で満たしていった。
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しかし、清吉の心を惹きつける程の皮膚と骨組みとを持つ人でなければ、彼は描くことはなかった。たまたま描いてもらっても、一切の構図と費用を彼の望むままにし、その上堪え難い針先の苦痛をこらえねばならなかった。
清吉の心には、人知らぬ快楽と宿願とが潜んでいたため、清吉が人々の肌を針で突き刺す時、痛みに耐えかねて大抵の男は苦しみ呻き声を発するが、その声が激しいほど清吉は愉快を感じるのであった。
清吉の永年の宿願は、光輝ある美女の肌に己れの魂を刺り込む事であった。ただ、美しい顔、肌のみでは清吉は満足ができず、江戸中を調べても容易には見つからず、三、四年は空しく憧れながらも、彼はなおその願いを捨てずにいた。
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檸檬に寄せられたリスナーの声
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- 2024/10/21
ナレーションが好みじゃない
好きな作品ですが、好みなんでしょうがナレーションが私には合わず途中で聞くのをやめました。
怪談話みたいな不自然に強調された抑揚でもう少し落ち着いて聴ける感じが良かったです。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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- 匿名
- 2024/06/18
心に沁み入るナレーション
読むのとまた違った感じ方がする。複雑ながら心地よい作表現と声がよく合っている。また聴きたくなる作品。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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ナレーション
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- らべる
- 2024/06/30
ナレーションが好みではなかった
檸檬は好きだが、ナレーションが濃すぎてわたしのこのみではなかった
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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ナレーション
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ストーリー
- 卓司
- 2018/03/20
ナレーターすばらしい。
ナレーターはベテランアナウンサーの水野晶子さん。さすがです。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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ナレーション
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ストーリー
- 石原知夏
- 2022/07/14
ナレーションとの組み合わせが素敵
水野さんの心地いい声と私の心情の揺めきが絶妙なバランスを保っていて聴いていて非常に落ち着けた。檸檬はもともと大好きな作品だが、本で読むよりも不思議と主観的に作品を享受でき新しい楽しさと心地よさを見出せた。
問題が発生しました。数分後にもう一度お試しください。
ありがとうございました。
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